風や香り、熱気までも感じさせる油彩画、凛とした静寂に包まれる水墨画、旅情をかき立てるポスター、そして、スナップ写真のような挿絵。本展では、商業デザインから純粋絵画まで多岐にわたって活躍した洋画家・宮永岳彦(1919年から1987年)の風景を描いた作品を中心に展示します。

 仕事でもプライベートでも国内外を精力的に訪れた宮永ですが、風景画として描いたものの多くはアトリエ兼住まいのあった秦野近郊、または勤務先の銀座を中心とした東京の身近な風景でした。特別な絶景でも、幻想的な景色でもない身近な風景が、宮永の手によって魅力的に描かれました。そこには、身の回りのささやかなことに目を向け、大切にしていた宮永の想いが感じられ、スケッチブックに筆を走らせる等身大の画家の姿が目に浮かぶような気がします。

 宮永の風景画を通して、都会のビルや雑踏、郊外ののんびりとした情景、そして、重厚な山や海の景色を、時間と空間を越えて画家と一緒に眺めている、そんな気分を味わいながら、小さな旅をお楽しみください。

会期

 常設展示室 令和2年11月27日(金曜日)から令和3年6月27日(日曜日)まで

注意:月曜日(祝日の場合は翌日)休館、年末年始(12月28日(月曜日)から1月2日(土曜日)まで)休館

展示作品一例

雲一つない青空の下、雪化粧をした富士山と、その手前の山々と湖を背景に、スカーフを巻いた女性が赤いオープンカーを運転しながら風景を眺めている観光ポスター風のレトロな油彩画作品の写真

 Hakone National Park ポスター(1953年)

中央の橋桁の下に立つ黒い街灯と、その両側にぼかしたようなタッチで描かれた建物の灯りが、薄い灰色と茶色の水彩で表現されている、都市の夜景を描いたスケッチ風の絵画作品の写真

 「とうきょう広報」昭和63年8月 挿絵原画

朱色に塗られた背景に、強風で嵐のような波しぶきが舞う海に、二隻の白い船と黄色い船が走行しており、油絵特有の厚い筆致で波の荒々しい動きを表現した絵画作品の写真

 茅ヶ崎風景(1957年)

屋根瓦の外壁を背景に、濃淡の黒と灰色で描かれた、白い砂利に広がる波紋と、いくつかの岩が配された枯山水庭園を表現した水墨画作品の写真

 「雅光」竜安寺石庭(1975年)

お酒の瓶が並んだ棚を背景に、黄色いワンピースを着た黒髪をアップにした女性が、カウンター席の椅子に座りながら振り向いている油彩画作品の写真

 レストラン(1951年)

周りには羽の生えた天使や楽器を奏でる天使が飛んでいる配されたステンドグラスを背景に、椅子に座ったピンクと黄色の豪奢なドレスを着た二人のブロンド髪の女性が幻想的に描かれた油彩画作品の写真

 曖 (1986年)

この記事に関するお問い合わせ先

文化スポーツ部 文化振興課 文化振興担当
電話番号:0463-86-6309
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