ナラ枯れとは、カシノナガキクイムシ(通称:カシナガ)が媒介する「ナラ菌」によって、コナラやミズナラ、マテバシイなどナラ・カシ・シイ類といったブナ科の広葉樹が、7月から9月頃に集団的に枯れる被害です。

 カシナガが穿入した樹木の根元にはフラスと呼ばれる木くずが堆積し、コナラで20%から30%、ミズナラで70%程度が枯死すると言われています。一般的には太い木ほど、穿入されやすく、枯死しやすいとされています。

 また、カシナガに穿入されても枯れなかった生存木では、翌年以降、カシナガが繁殖しにくくなるため、被害の発生から3から5年が経過し、生存木の割合が増えることで収束に向かうと言われています。

ナラ枯れ被害の様子

青い空の下、緑色に茂る広大な山肌の中央付近に、葉が赤茶色に変色した木々が点在している枯れ被害を捉えた写真

渋沢丘陵

フラスの堆積状況

表面がごつごつした木の幹の根元部分に、淡い茶色の木屑が縦に付着し、フラスの堆積が見られる近接撮影の写真

カシノナガキクイムシ

体長が約5ミリメートルの、体全体が茶色く細長い昆虫を、白い背景の上に置き、比較のために黒い矢印と「5ミリメートル」の文字を添えて真上から撮影した標本写真

被害状況

神奈川県では、 平成29年8月に初めてナラ枯れ被害が確認されて以降、被害が急速に拡大しました。

 本市においても、平成30年度に千村の頭高山で初めて被害が発生し、令和元年度には市内各所でコナラを中心にナラ枯れ被害が確認されました。

 令和2年度は、葛葉緑地や弘法山公園、震生湖、菩提、蓑毛、渋沢地区などで被害の拡大が確認されました。

 令和3年度からは、さらに被害が拡大し、市内のほぼ全域でナラ枯れの被害が確認されました。

 令和6年度頃からは、ナラ枯れの新規発生が減少し、市内でのナラ枯れ被害は終息しました。しかし、近年では被害木の倒木が起きていることから、被害木の伐採を進めています。

調査及び対策

状況調査

 職員による巡回や市民の方からお寄せいただく情報により状況把握に努め、県と情報共有しながら被害状況を調査しています。

 ナラ枯れについては、広域的な対策が必要となるため、県と連携して対策を進めています。

被害対策

 平成30年度と令和元年度は、ナラ枯れの被害拡大防止のため薬剤によるくん蒸処理と粘着シートの被覆処理を行いましたが、令和2年度からは、被害の拡大を踏まえ、専門家の意見等を参考に、くん蒸処理をせずに、公有地や市管理地等において、倒木した場合に危険な木を優先し、伐採しています。

伐倒処理

緑の雑木林の中で、木に巻き付けられた「薪移動禁止! 虫が拡散します」という赤字で書かれた白い注意書きの看板を捉えた、森林保全に関する警告写真
伐採された大径木の幹がいくつも地面に横たわり、その切り口からは年輪の模様が見え、周囲は草と低い柵で囲まれているの写真
細かく割られた薪が地面に雑然と積み重ねられている木材の写真

薬剤による伐倒くん蒸処理

グレーのシートに包まれ地面に置かれた大きな袋のような塊に、赤と黒の文字で書かれた「注意」の紙が貼り付けられており、土壌の上でくん蒸処理がされている現場の写真

粘着シートの被覆処理

森林の中で、白い作業服とマスクを着用した2名の人物が、幹に緑のテープで印が付けられた木の下部を取り囲むように粘着シートを設置している作業風景を捉えた写真

落枝・倒木に注意してください。

ナラ枯れ被害は太い木で多く発生しているため、台風などの大雨・強風により太い枝が折れて落ちてきたり、倒れてきたりする可能性がありますのでご注意ください。

カエンタケに注意!!

猛毒きのこの『カエンタケ』はナラ枯れの被害発生時または数年後に多く発生します。

『カエンタケ』に触れるだけでも皮膚がただれるなどの炎症を起こします。

また、誤って食べると発熱、悪寒、嘔吐、下痢、腹痛、手足のしびれなどの症状が現れ、脳神経障害により死に至ることもあります。

誤って触ってしまった場合は、すぐに石鹸で洗い、流水でよくすすいだ後、病院を受診してください。

暗い土壌と落ち葉の中から、赤みを帯びたピンク色で指のような形をした複数のキノコが群生して生えている近接写真

令和2年8月撮影 震生湖にて

乾いた土と落ち葉の間に、赤みが強く指のような形状をした複数のキノコが散発的に群生して生えており、土の中からの発生直後のような様子を上部から捉えた生態写真

平成19年10月撮影 葛葉緑地にて

カエンタケと似ているキノコ

水無川沿いの芝にカエンタケに似ているキノコが見つかりました。

青空の下、明るい日光が当たる緑の芝生の中から、細長く鮮やかな赤色をした数本のキノコが垂直に伸びている様子を、地面に近い視点から撮影した生態写真
鮮やかな深紅色で細長い形をした数本のキノコが、密集して生える緑色の草の中から、乾燥した枯草や土壌を背景にして垂直に伸びている、地面近くからの接写写真

写真のキノコは「ベニナギナタタケ」と思われます。「シロソウメンタケ科」の「ナギナタタケ属」に属する無毒のキノコです。

ベニナギナタタケの特徴

  • 細い棒状
  • 地上に生える
  • 弾くと柔らかい感触で、折れる
  • 無毒

カエンタケの特徴

  • 太い棒状、しばしば変形(細い棒状にならない)
  • 枯れ木の基部、地下に埋もれた材に生える
  • 弾くと硬い感触で、丈夫(触らないでください)
  • 猛毒

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この記事に関するお問い合わせ先

環境産業部 森林ふれあい課 森林ふれあい担当
電話番号:0463-82-9631
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