その煙と油が、一瞬で炎になる

焼き肉店に設置されている「無煙ロースター」と「上引き排気ダクト」は、焼き肉店では大切な設備の一つです。

しかし、内部に溜まった「見えない油」に火が移ると、天井裏や床下、壁の中へ一気に燃え広がる危険があります。

なぜ危険?2つのタイプ別にみる火災の危険性

【無煙ロースター】 テーブル下・床下に潜む危険

・構造の特徴

煙をテーブル下や床下の配管へ吸い込みます。

・ここが危険

目に見えない足元や床下のダクト内に油が溜まります。万が一網の上で大きな炎

が上がり、それが吸い込まれると床下や壁の中で火災が一気に拡大します。

焼き肉店無煙ロースター

(無煙ロースター)

 

 

【上引き排気ダクト】 頭上に潜む危険

・ 構造の特徴

テーブルの上に延ばしたフードから天井へ煙を吸い上げます。

・ ここが危険

網との距離が近いため、網の上の炎や炭の火の粉を直接吸い込みやすい環境です。

フード内部の天井へ延びるダクト内の油に着火すると、天井裏へ瞬時に火が走りま

す。

焼き肉店上引きダクト

(上引きダクト)

ダクト火災が「特に恐ろしい」3つの理由

・ 見えない場所で燃える

天井や壁の中、床下を通るダクト内で燃えるため、客席から火が見えず発見が遅

れる可能性があります。

 

・ 強風で火が煽られる

排気ファンが回っているため、火がつくとダクト内で激しい風が送り込まれ、爆

発的なスピードで燃え広がる危険があります。

 

・ 蓄積した油が「燃料」になる

長年溜まった油は、いわば固形燃料の塊。一度火がつくと水や通常の初期消火で

は消えにくいです。

危険の兆候リスト(一つでも当てはまったら要注意)

危険の兆候リストのチェック項目と潜むリスクの表
チェック項目 潜むリスク
フードや吸い込み口から油が垂れている

内部の油溜まりが限界を超えている

網から上がった炎が吸い込まれている 直接ダクト内の油に着火する危険状態
フィルターが油でドロドロし詰まっている 炎の進入を防ぐ「防火機能」が機能していない
排気音がおかしい、焦げ臭い匂いがする

内部はすでに小規模な火災が起きている可能性があります。

 

火災を防ぐためには?

  • フィルターの定期清掃や交換
  • 専門業者によるダクト内部の清掃
  • 防火ダンパーの点検