地震と断層
問い合わせ番号:10010-0000-1056 更新日:2020年2月12日
断層運動と地震
地震発生の原因は、地球の表面を覆う10数枚の巨大なプレート(岩盤の板)の相対運動です。日本列島の太平洋側の海底では、陸側のプレートの下に海のプレートが沈み込んでいます。その結果長い年月と共に歪みがプレート内に溜まっていきます。
それが限界に達したとき、地下の岩盤が、ある面(断層面)を境に反発して急速にずれ動きます。これが地震の正体です。このように岩盤のずれ動くことを断層運動といいます。
陸地では、断層運動を生じるような硬くてもろい岩盤があるのは、地下15~20キロメートル程度までの浅いところです。それより深いところでは、温度が高いため岩盤が柔らかく、力がかかっても流動的に変形してしまうので、急激な破壊は起きないと考えられています。1995年1月17日の「阪神・淡路大震災」を引き起こした兵庫県南部地震は、陸域の浅いところで断層運動によって生じました。
地震運動
活断層とは
活断層とは、最近の地質時代に繰り返して活動していることから、将来も活動すると推定されている断層のことです。最近の地質時代というのがいつのことかということが問題になりますが、第4紀(約200万年前から現在まで)に繰り返し動いた断層を活断層としています。
断層が活動すると地形や地層にずれが生じますが、これが繰り返されるとずれが累積するので、古い時代に形成された地形や地層ほどずれの量が大きくなります。したがって、最近の地質時代にできた地形や地層には断層によるずれがあり、その地形・地層のうち古いものほどずれの量が大きければ、その断層は活断層であると判断できます。
近い過去に繰り返しずれた活断層は、今後も同じようにずれを繰り返すと考えられます。地震は断層が活動して岩盤がずれるときに生じるものですから、活断層では地震が繰り返し発生すると推定されます。
秦野断層・渋沢断層に関する調査結果
神奈川県が平成9年度から10年度に実施した秦野断層と渋沢断層の調査結果がまとまりました。
活断層の専門家6人からなる県地域活断層調査委員会(委員長・太田陽子 横浜国立大学名誉教授)を設置して行った調査では、断層の位置、活動した時期などがある程度明らかになりました。
平成7年1月17日に起きた阪神・淡路大震災は、内陸直下で発生し、その原因が活断層の活動にあるとされたことから、国は全国に2千余りある活断層のうち、特に重要なもの約10本について活動度や規模などを解明するための調査を開始しました。
県は、これまでに伊勢原市を南北に走る伊勢原断層や三浦半島を東西に横断する北武断層群について調査してきました。
調査の結果、秦野断層は、従来の資料で示されていたもののほか、新たに4本の活断層が確認され、合わせて秦野断層系(計5本,総延長7.8キロ)としました。また、秦野断層は約1万7千年前に活動したことが分かり、それ以降に活動した可能性もあります。
渋沢断層は、渋沢西断層と渋沢東断層に分け両者をまとめて渋沢断層系としました。
この断層系は約2千5百年前以降の縄文時代に活動した可能性がありますが、今回の調査では特定できませんでした。これは最適な場所でのトレンチ(掘削)調査ができなかったことによります。
両断層系とも、この断層単独で地震を起こす可能性があるだけでなく、近くに存在する国府津・神縄―松田断層の影響を受けて活動する可能性があることも指摘されました。
今回の調査結果は、長期的な地震災害に強いまちづくりの基礎資料として、役立てていきます。
なお、詳しい調査結果や詳細地図は、市役所の防災課でご覧いただけます。
秦野市の活断層分布図
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