平成28年(2016年) 広報はだの12月1日号 4-5面 No.1160 高齢者の交通安全特集 あなたとあなたの大切な人を守るために  高齢化が進む中、増え続けているのが高齢者の交通事故。被害者にもなる一方、全国で高齢者の運転による 死傷事故が発生するなど加害者としての側面も問題視されている。今一度、交通安全について見つめ直してみよう。 問い合わせ くらし安全課☎(82)9625 ●被害者にならないために ・事故の傾向を知ろう  平成27年中の全国での交通事故死者のうち、65歳以上の高齢者が約55%を占め、その大半が歩行中に事故に遭っています。時間帯別では夜間の方が昼間の時間に比べて2倍多くなっています。 図1 年齢層別死者数(平成27年) 14歳以下 72 15〜24歳 327 25〜29歳 126 30〜39歳 279 40〜49歳 363 50〜59歳 432 60〜64歳 271 65〜74歳 762 75歳以上 1485 65歳以上 2247 全体の約55% 図2 65歳以上の状態別死者数(平成27年) 自動車乗車中 638人(28.4%) 二輪車乗車中 159人(7.1%) 自転車乗用中 372人(16.6%) 歩行中 1070人(47.6%) その他 8人(0.3%) ・年齢とともに徐々に身体機能が低下  下図のように、別の車に気を取られて事故に遭うケースが目立ちます。  また、信号が青の内に渡りきれるつもりが横断途中で信号が赤になってしまい、事故に遭うケースもあります。 1 左から来る車に気づいて一度立ち止まる 2 路地(右)から来た別の車にビックリ 3 2の車が通過したのに安心し、1の車を忘れる 4 道路を渡ってしまい、1の車にひかれる ・ご近所こそ油断大敵  高齢者の交通事故のうち約半数は、自宅から半径500m以内という身近な場所で起こっています。最近ではカーナビなどの普及によって、道幅の狭い生活道路でも抜け道として利用する車が増えていますので、安全確認はしっかり行いましょう。 ・夕方・夜間の外出には反射材を  反射材を身に着けると、黒などの見えにくい色の服に比べて、4倍離れた距離からドライバーに気づいてもらえます。外出のときには必ず身に着けましょう。 ドライバーが確認できる距離 黒っぽい服 30m 白など見えやすい色 50m 反射材用品 120m ●加害者にならないために ・高齢ドライバーの事故は交差点で  高齢ドライバーの事故発生場所で最も多いのは交差点です。交差点では、「標識を見る」「歩行者を見る」「対向車を見る」など、複数のものに注意する必要があります。しかし、加齢とともに全ての物に注意を払うことが難しくなることや、止まれると思った場所で停車できないなど意識と行動のズレも事故につながります。 ・加齢による身体の変化に気付こう  下の図は、走行中の視野を表したものです。片目で90度の範囲が見えることが望ましいのですが、加齢とともに狭まり、65歳を超えると60度ぐらいに狭まってしまう人が多いという研究結果があります。これが交差点での見落としにつながります。 ・運転能力への自信の持ちすぎも  下のグラフは、「事故を回避する自信があるか」という年代別のデータです。70歳を超えると「はい」と回答した人がぐんと増え、75歳以上では、53%に達しています。これは、交通規則よりも自分の経験を過信してしまい、結果として事故につながってしまう恐れがあることを示しています。 ・勇気をもって免許の自主返納を  運転することに不安を感じてきた、家族から「運転が心配」と言われた方は勇気をもって運転免許の自主返納も考えましょう。免許を返納した方は、運転経歴証明書の発行を申請することができます。 ▶運転経歴証明書とは  運転免許証と同様に銀行口座を開設する際などに必要な身分証明書として使うことができます。また、提示をすることにより、高齢者運転免許自主返納サポート協議会の加盟店で特典を受けることができます。詳しくは、秦野警察署☎(83)0110へ問い合わせてください。 ●運転する場合の注意点  生活にはどうしても車が必要という高齢者の方も多いはず。その場合は、次の点に注意して運転しましょう。 ・交通安全講習を定期的に受けましょう ・道路の混雑時、夜間、天候不良時、体調不良時には運転を控えましょう ・危険の発見が遅れがちになるということを認識し、適度な緊張感を持って運転しましょう ・一時停止などの、交通ルールを徹底して守りましょう トピックス 交通安全教室  「時速40㎞で走る車が1秒間に進む距離はどのくらいか分かりますか。︱約11mです」  実際に、その距離をメジャーで見せられると、「こんなに進むんだ」と参加者から驚きの声が。交通安全の啓発のため、市内各地で市と警察による交通安全教室が開催されています。高齢者向けの交通安全教室では、童謡を替え歌にして交通ルールの再確認を行うなど、内容に工夫も。体を動かしながら交通ルールを学ぶ「トラビック」なども行われました。  教室の後半では、秦野警察署の石川巡査部長が、市内の交通事故の状況などを説明。市内では、やはり高齢者に関する事故がかなりの割合を占めているとのこと。「この場合の交通ルールは何が正しいのか」といった具体的な質問が参加者から多数上がりました。  教室の後、高齢ドライバーの方たちに免許の返納について聞いたところ、「この地域では車が運転できないと生活できない」といった声が多く聞かれました。  石川巡査部長は、「これから年末にかけて、交通量が多くなる時期。歩く時も車を運転する時も、しっかり交通ルールを守って、新年を笑顔で迎えてほしいです」と話していました。 交通ルールを再確認 楽しみながら「トラビック」 ●12月11日㈰~20日㈫ 年末の交通事故防止運動  年末に多発する交通死亡事故を防ぐため、「無事故で年末 笑顔で新年」をスローガンに、交通安全運動を実施します。 気を付けよう ◇飲酒運転は絶対にしない・させない ◇夜間の外出時には安全対策を(反射材やライトの使用) ◇交通ルール・マナーの再確認(特に高齢者や自転車の利用者) ◇シートベルト・チャイルドシート着用の徹底 ・夜間交通監視所を設置 とき 12月14日㈬ ※雨天のときは15日㈭ ところ 新町交差点 ・飲酒運転根絶キャンペーン とき 12月16日㈮ ※荒天中止 ところ 渋沢駅周辺 ※いずれも午後5時~6時 ・募集 交通安全標語 部門 ◇運転者・同乗者向け ◇歩行者・自転車利用者向け ◇子供向け 応募資格 市内在住・在勤・在学の方 応募方法 任意の用紙に標語、区分、住所、氏名、電話番号を書き、1月1日㈰~31日㈫までに〒257-0056新町5-1市交通安全協会へ郵送 ※各部門1人2点まで 問い合わせ くらし安全課☎(82)9625 ●秦野市伊勢原市環境衛生組合の財政状況  本市と伊勢原市のごみ処理と火葬業務は、秦野市伊勢原市環境衛生組合が行っています。組合の平成27年度の決算と平成28年度の予算執行状況を公表します(1万円未満四捨五入)。 ・平成27年度決算状況 歳入決算額 22億5135万円 歳出決算額 21億3621万円 歳入歳出差引額 1億1514万円  前年度と比較すると、歳入は5874万円(2.7%)の増、歳出は8282万円(4.0%)の増となりました。 ・平成28年度予算執行状況 (平成28年9月末現在) 予算額 30億7200万円 収入済額 10億6812万円 収入率 34.8% 支出済額 9億7995万円 執行率 31.9% 歳 入  歳入は、両市からの分担金が全体の57.2%を占めています。両市民の1人当たりの分担金負担相当額は約4897円です。 ※平成28年3月末現在の住民基本台帳人口26万3034人により算出 平成27年度歳入総額 22億5135万円(100.0%) ・分担金及び負担金 12億8812万円(57.2%)  秦野市分担金 7億9756万円(35.4%)  伊勢原市分担金 4億9056万円(21.8%) ・諸収入 3億1674万円(14.0%) ・使用料及び手数料 2億9991万円(13.3%) ・繰入金 1億7996万円(8.0%) ・繰越金 1億3922万円(6.2%) ・県支出金 2624万円(1.1%) ・国庫支出金 63万円(0.1%) ・財産収入 53万円(0.1%) 歳 出  歳出は、両市から排出されたごみの処理や火葬業務などの衛生費が全体の74.7%を占めています。今後も両市民の快適な生活を保てるよう適正な業務遂行に努めます。 平成27年度歳出総額 21億3621万円(100.0%) ・衛生費 15億9578万円(74.7%)  工場費 6億1669万円(28.9%)  クリーンセンター費 5億3674万円(25.1%)  清掃総務費 2億7287万円(12.8%)  施設計画推進費 9694万円(4.5%)  斎場費 7254万円(3.4%) ・総務費 4億4719万円(20.9%) ・公債費 9026万円(4.2%) ・議会費 298万円(0.2%) ・組合財産の状況 区分 年度末現在高 行政財産(土地) 6万2599㎡ 行政財産(建物) 2万3146㎡ 基金 施設整備基金  6606万円    職員退職給与準備基金 3752万円    減債基金 5億2352万円 ・組合債の状況 区分 年度末現在高 ごみ処理施設整備関係 56億372万円 問い合わせ 秦野市伊勢原市環境衛生組合☎(82)2500