●下水道特集号01 平成26年(2014年)8月1日 下水道特集号 9月10日は「下水道の日」 下水道は自然環境を守る重要な資産  下水道は、快適な生活や自然環境を守る重要な資産です。「下水道の日」は、下水道の全国的な普及を図るため、昭和36年に「全国下水道促進デー」として始まり、近年の下水道に対する認識の高まりにより、平成13年から「下水道の日」となりました。  「下水道の日」を機会に、もう一度、下水道の役割や使い方について考えてみましょう。 下水道マスコットキャラクター 「スイスイ」 下水道の役割  下水道には、水質保全や浸水防除などさまざまな役割があります。下水道の役割を再確認し、大切に使用しましょう。 下水道の働きで街や川がきれいになります。 雨水を速やかに川などに流すことで、浸水から街を守ります。 悪臭や虫の発生を抑えるなど、生活環境が整備、改善されます。 トイレが水洗化され、家庭内の生活環境が改善されます。 本当に川の水は きれいになってるの?  下水道は、家庭や事業所から排出される汚れた水(汚水)を集めることで、河川の水質悪化を防ぐとともに、集めた汚水を浄化してから再び河川に戻すことで、水環境を守っています。  水無川では、下水道が整備されていない昭和52年に約10㎎/ℓであったBODの数値が、下水道の普及により平成24年度には約1㎎/ℓに改善されました。水無川だけでなく、市内の他の河川でも水質が改善されています。 BODの目安は?  2mg/ℓ以下 ヤマメ イワナ  3mg/ℓ以下 サケ アユ  5mg/ℓ以下 コイ フナ  10mg/ℓ   生活排水 浄水管理センターでは、BODが300mg/ℓを超える流入水を1mg/ℓ程度に浄化して放流しています。 水無川がきれいに  下水道が普及する以前は生活排水により泡立っていた水無川ですが、下水道の普及とともに水質が改善され、現在では、良好な水質環境が守られています。今後も水無川をはじめとする市内の河川の水質環境を保全するため、下水道の普及に努めていきます。 (写真は秦野市役所付近の水無川) 昭和63年 泡立つ水無川 現在の水無川 水無川のBODの推移 ※BOD(Biochemical oxygen demand)  BODは、生物化学的酸素要求量の略称で水質汚濁の指標のひとつです。一般に数値が大きいほど水質が悪化していることを表します。 ※人口普及率  人口普及率は、全人口のうち公共下水道による処理が可能な人口の割合で、下水道の普及状況を表します。 大切な施設を長く使うために 敷地内の排水管や下水道管を詰まらせてしまうと下水をきちんと処理することができず、修繕が必要となり、余計な費用がかかってしまいます。大切な施設を長く使用できるようご協力をお願いします。 油は、つまりや悪臭の原因となります。廃食用油の分別収集を利用するか、紙でふき取ったり市販の凝固剤を使って燃えるごみとして処理しましょう。 洗剤は、水処理が難しく川を汚す原因になりますので、使い過ぎに注意しましょう。 道路側溝などに落ち葉やごみを捨てないでください。管がつまってしまい、道路冠水などの原因となります。 髪の毛は、排水管のつまりの原因となりますので流れ込まないよう注意しましょう。 トイレにトイレットペーパー以外のもの(紙おむつやティッシュペーパーなど)は流さないでください。 ガソリンや石油など揮発性の高いものは火災や爆発の危険があるので絶対に流さないでください。 公共下水道へ速やかに接続を!  下水道が整備されて公共下水道が利用できる区域は、下水道法により接続が義務付けられます。浄化槽を使用されているご家庭は速やかに、くみ取り式トイレのご家庭は3年以内に公共下水道に接続してください。  接続工事は市下水道指定工事店に依頼してください。 ※ 指定工事店は市下水道部のホームページに掲載しています。 正しい使い方をしないと危険です。  下水道は、決められたもの以外のものを流すと、異臭や硫化水素などの有害物質が発生する恐れがあります。  皆さんの安全・安心の暮らしや自然環境を守るためにも、下水道の役割や使い方をご理解いただき、市民共有の財産である下水道施設を長く、安全に使用できるようご協力をお願いします。 問い合わせ 下水道総務課 TEL:(81)4113/FAX:(82)4258 E-MAIL:g-soumu@city.hadano.kanagawa.jp ●下水道特集号02 平成26年(2014年)8月1日 下水道特集号 進めています! 浸 水 対 策 下水道マスコットキャラクター 「スイスイ」 効果的な浸水対策事業の推進  本市は、浸水被害が多く発生する鶴巻地区を重点地区と位置付け、大根川ポンプ場の建設をはじめ、浸水シミュレーションを実施し、地区内の浸水被害が想定される箇所を抽出するなど、効果的な浸水対策が図られるよう、事業を進めています。  今後も鶴巻地区をはじめ、市内の各地域において効果的に雨水を排除できるよう、浸水対策事業を進めていきます。 重点地区の今後の整備予定箇所 雨水管きょ整備予定箇所 雨水管きょ整備済箇所 雨水管きょ暫定整備箇所 雨水管きょ整備の実施  近年、長く降り続く記録的な大雨や局所的・集中的な大雨(ゲリラ豪雨)が多発しており、全国各地で大きな被害が発生しています。本市では、浸水対策事業として雨水管きょの整備を進めています。左の写真は、平成3年に発生した浸水被害と、この対策として実施した工事の様子です。 ▲平成3年(台風18号)  の浸水被害の様子  (身洗戸橋)  浸水対策工事の様子 ◀(身洗戸橋付近) 〈台風18号の観測記録〉 ●全体降雨量  240.5mm ●時間最大降雨量  37.5mm ●鶴巻地区被害状況  床下浸水家屋 84戸  床上浸水家屋 54戸 注意! 雨天時に汚水ますのふたは開けないで  本市の下水道については、汚水は汚水管、雨水は雨水管で処理する分流式により整備を進めています。汚水管に雨水が流れ込むと下水道施設の処理能力を超えてしまいますので、本来の目的である水質浄化ができなくなるばかりか、ポンプなどの施設が故障して汚れた水が街や川にあふれてしまうなど、市民生活や自然環境に大きな影響を及ぼします。雨天時など汚水ますのふたは絶対に開けないでください。 ※ 汚水管に雨水を流す行為は処罰の対象となります。 効率的で安定的な   下水道事業経営のために  公共下水道(汚水)は、市民の皆さまの毎日の生活や企業活動によって生じた汚れた水を速やかに排除し、快適な生活環境の維持や河川等の水質を保全する重要な資産です。この資産を適正に維持管理していくため、効率的で安定的な下水道事業経営に努めています。 下水道使用料の見直し  経営基盤の強化や公費負担の適正化を図るため、平成25年4月1日付けで使用料改定を行いました。この改定では、使用水量ごとの単価を見直す一方で、使用する水の量が少ない使用者に配慮し、基本水量や基本額を引き下げるなど、受益と負担の適正化の観点から、使用水量に応じた費用負担となるよう見直しを行いました。  これにより、平成25年度の収支は約2億円の改善となり、前年度の汚水処理費に対する公費補てん分を解消し、経営健全化を図ることができました。 その他歳出削減の取り組み  下水道事業では、下水道使用料による歳入確保のほか、事業の効率化による歳出の削減にも取り組んでいます。 3処理区による汚水処理 3処理区による汚水処理  本市の汚水処理は、中央、大根・鶴巻、西部の3処理区に分けて処理しています。本市は独自に有する終末処理場(浄水管理センター)で中央処理区の汚水を処理するほか、地形的特徴を考慮して、大根・鶴巻処理区は、隣接する伊勢原市の処理施設で処理し、西部処理区は、酒匂川流域下水道に接続して処理することで、管きょの建設費の削減を図るとともに、自然流下により処理できる範囲が拡大し、災害時の対応強化にもつながっています。 公債費の削減  平成19年度から平成24年度までに国の制度(繰上償還制度)を活用し、既に借り入れている市債を現在の低い利率で借り換えたことにより、公債費を約6億3200万円削減しました。平成24年度で繰上償還制度は終了していますが、今後、新たに実施される場合は、積極的に活用していきます。 公営企業会計方式の導入  下水道事業の経営状況や財政状況を明確にし、独立採算による健全経営を実現するため、公営企業会計方式の導入に向けて、準備を進めています。導入後は、下水道事業が保有する資産の状況や、今後の施設更新費用などを、これまで以上に的確に把握することが可能となります。  今後も、事業の更なる合理化や、経営基盤の強化などに取り組みながら、効率的で安定的な下水道事業経営に努めてまいります。 ● 問い合わせ 下水道総務課 TEL:(81)4113/FAX:(82)4258 E-MAIL:g-soumu@city.hadano.kanagawa.jp