大根地区
瓜生野百八松明
(うりうのひゃくはったい)

 南矢名の瓜生野地域には、室町時代から伝えられている百八松明という行事がある。8月14日の夕方、麦わらで作った松明(たいまつ)を権現山からふもとの龍法寺前まで、青年や子ども達が肩にかついで下山する。途中、山腹に点々とたいまつの火が移動する様子は幻想的でもある。最後は龍法寺前で大きくたいまつを振り回し、火の粉が激しく飛び散り、やがて終わりを告げる。
 この行事は米や麦、豆、粟、稗(ひえ)などの五穀の豊作を願ったり、悪い病気から身を守ることを願って行われてきた。百八松明は1975年<昭和50>に秦野市の無形文化財に指定されている。