大根地区
鶴巻温泉
 1889年<明治22>頃、井戸水が塩分や渋味を含んでいて、飲料水に適さず、また灌漑(かんがい)用水にも使えないので浴用にしたのが温泉の始まりという。1918年<大正7>に寮を兼ねた温泉旅館として平塚園<現:陣屋>が開業した。大正時代は、平塚駅から秦野方面に馬車などが通じていて、大山(もうで)の客が多く立ち寄ったという。1927年<昭和2>の小田原急行鉄道開通と共にカルシウム含有量世界一の温泉として鶴巻駅が開設され、鶴巻温泉の名も広く知られるようになった。また、駅から北西に少し行ったところに自噴泉(じふんせん)の碑がある。1967年<昭和42>に井戸を掘ったところ噴出したもので、温泉街の鉱脈とは別のものである。