西地区
曲松の道標
 江戸時代の旅は、ぜいたくなものとして自由には認められていなかった。しかし、神社や寺院の参拝は許されていたので、盛んに大山(もうで)、富士詣、伊勢詣などが行われた。この道標は、1796年<寛政8>に矢倉沢往還<富士道>と大山道が交差する十字路に建てられたものである。正面には「右 ふじ山さい志やうじ道」「左 十日市場かなひかんをん道」と刻まれ、右側面は「右 大山みち」、左側面は「左 小田原いいすミみち」と示されている。台座を含めると、高さ183pで市内最大の道標になっている。平成16年の道路整備により、北側の公園に移設された。

          (写真は平成15年撮影)