南地区
一色(いっしき)の宮
 畑の中にサカキの古木でおおわれた小高い場所がある。ここは、一色伊予守(いっしきいよのかみ)の館があったと言い伝えられている。室町時代、鎌倉公方:足利持氏(かまくらくぼう:あしかがもちうじ)は幕府と争ったが敗北した。<永享の乱:1438〜39年>。持氏の家臣であった一色伊予守の近親者は、今泉の館に逃れたが、追っ手が来ると再び落ち延びてしまったという。
 サカキの根元に1645年<正保2>に造立された小さな石の祠(ほこら)があるが、これは市内の造立(ぞうりゅう)年代の分かる庚申塔(こうしんとう)の中で最も古いものである。