本町地区
八坂神社の石灯籠
 江戸時代は牛頭天王(ごずてんのう)社と呼ばれ、御門(みかど)地域の鎮守(ちんじゅ)であった。境内(けいだい)には、1801年〈享和元〉に建立(こんりゅう)された石灯籠(いしとうろう)がある。これは、近江国(おうみのくに)から移住してきた矢野文右衛門が寄進(きしん)したものである。記録によると1773年〈安永2〉に片町で酒造業をしていた近江屋文右衛門は、曽屋神社の湧水を利用するかわりに、清酒1樽(たる)を神前に奉納(ほうのう)する約束をした。そのことが、大道通りの発展を促したと言われている。近江屋は昭和40年代まで秦野駅近くで酒造業を営んでいた。