本町地区
命徳寺には、江戸時代初期に建築された茅葺(かやぶ)き屋根の古い山門がある。この山門は薬医門という形式で、規模が小さく簡素なものが多いため現存するものが少ない。横から見ると、垂木(たるき)が中心より前方にあるため、屋根全体が前の方に片寄っている。この山門は、秦野に残る古い建築物の一つで、平成15年に秦野市重要文化財に指定された。命徳寺本堂は、1651年〈慶安4〉頃に再建されたという記録はあるが、当初のものは内陣のまわりに残っているだけという。