東地区
円通寺の十一面
観音菩薩像
(かんのんぼさつぞう)
 曹洞宗(そうとうしゅう)の円通寺には、1985年<昭和60>秦野市重要文化財に指定された十一面観音菩薩像が安置されている。南北朝時代の寄木造りで、像高は120.7cmある。ほぼ直立の動きのない姿だが、顔は快活な表情が表れ、着衣は装飾性に富んで美しい。頭の周りに10の観音の顔が彫ってあり、そこからこの名がついた。十一面観音は、33身に姿を変えて、民衆を救ってくれるという。この寺が、2度の火災を受けたにもかかわらず、焼けずに残った仏像である。