●2月1日号特集号表面 平成28年(2016年)2月1日 上下水道特集号 4月から 変わります 水道料金  将来にわたって、安全な水を安定して届けるためには、水道管や施設などを地震にも耐えられる良好な状態にしておく必要があります。  その整備を着実に進めることができる財政基盤をつくるため、平成27年12月の市議会定例会で可決された「水道事業給水条例の一部改正」に基づき、4月から水道料金を改定させていただきます。 水道経営の状況  明治23年の曽屋区水道に始まった本市の水道事業は、先人の情熱と努力のもと発展を続け、昨年、125年を迎えました。現在80箇所を超える取水場や配水場、そして約710㌔㍍の水道管などで、一日約5万5000㎥の水を、お届けしています。  しかしながら、配水施設や水道管などに老朽化が目立ち、耐震化を含めた更新が必要となっています。  本市の水道事業は、地方公営企業法に基づく公営企業として運営しています。従って、事業に必要な経費は、主に水道料金で賄うことが原則になります。  水道料金収入は、東日本大震災以降、水使用量の減少傾向が続いており、5年前の水道料金改定時における見込額を大きく下回ることとなり、水道事業会計は、平成26年度に赤字に転落、27年度も赤字予算を組むなど、厳しい経営状況にあります  企業として、収入の確保及び支出の抑制については、経営努力策として、未収金対策の強化、遊休地の活用や売却など、様々な取り組みを実施しているものの、その成果を上回る減収が発生している状況です。  今後、景気が回復したとしても、企業活動の活発化に期待するものの、一般的に節水意識が定着していることや、予測されているように人口減少が進行すれば、水使用量が大きく増加することは考えにくく、経営は、ますます厳しくなることが予想されます。こうした厳しい経営状況であっても、水道を利用される方に「常に安全な水を安定してお届けする」責任があります。 次世代に引き継ぐために 水道料金のあり方  そこで、耐震化を含めた施設整備と、その財源が確保できる健全な経営基盤を整えるため、財源の中心である水道料金のあり方を、一昨年以降、自治会や各産業分野からの代表、学識経験者などからなる水道審議会と一緒に考えてきました。  本市が抱える課題を整理し、その解決策として立てた施設整備計画を進めるため、今後の水需要予測や企業債(借金)の適正な借入額、補填財源(主に工事のための財源)の残高などを踏まえて財政計画を検討した結果、水道料金の引き上げをお願いすることにいたしました。  なお、水道審議会での詳しい内容は、水道局や市ホームページでご覧いただけます。 水道PRキャラクター 「Dr.すいどー」 引用:水道PRパッケージ 進めます 施設の整備 水道料金を主な財源に、今後10年間で約97億円の事業費により、 次のような施設整備を進めます。 水道管の耐震化 県内他市に比べて、まだ遅れている水道管路の耐震化を積極的に進めます。基幹管路と呼ばれる送水管及び導水管を優先して更新を進め、さらに県水送水ルートの幹線管路の耐震化に取り組みます。 施設の耐震補強 各配水場の耐震診断の結果に従い、耐震補強が必要な施設の工事を進めます。 非常時への対応 非常時にも対応できるよう、主要な配水ブロックに設置してある自家発電設備や、老朽化している受変電設備、集中・遠方監視設備を計画的に更新します。 安心のための水源確保 水質の安定を図るため、湧水や浅井戸を深井戸に切り替えていきます。 用途別から口径別料金へ  現在の料金体系が抱える課題を改善し、料金をより公平な負担となるように見直しました。その中の一つとして、これまでの、「何に使うか」ではなく、「一度にどの位使えるか」との考え方のもと、水道メーターの口径別に基本料金を設定します。また、超過料金については、従来の家事用・業務用を統合し「一般用」として、同じ料金体系になります。  税込で、8㎥までの1か月当たりの基本料金は、市内の約99%が該当する口径20㍉㍍以下で734円となり、従来の家事用から比べると173円、業務用から比べると32円の引上げとなります。また、9㎥以上の超過料金は、1㎥当たり税抜15円の引上げから、水量が多くなるにつれて、段階的に引上げ単価を下げています。(料金例は表のとおり)  市では、これまで全国でも安い水道料金で経営を続けてきました。限られた財源の中、工夫を重ね、より多くの利用者に安全な水を安定してお届けできるよう、施設の整備や拡張に力を注いできましたが、結果として、耐震化を含めた施設の更新が遅れていました。  老朽化した施設の更新は待ったなしの状況です。次世代に「おいしい秦野の水をいつまでも」お届けするためにも、耐震化を含めた水道施設の計画的な整備を着実に実施し、それを実現できる健全な経営基盤の確立のため、引上げの時期と判断いたしました。 改定の効果をサービス向上に  平成23年4月以来、5年ぶりの料金改定となりますが、引き続き経費の削減と工夫に努めます。  また、計画的な施設整備による給水の安全性はもちろん、より満足いただけるサービスを提供できるよう、企業として努力を重ねてまいりますので、ご理解をお願いいたします。  水道使用量は、2か月に1度検針しています。4月からの水道料金は、使用期間が改定日(4月1日)をまたぐ場合、4月の検針分は改定前の料金表で、5月の検針分は前半分を改定前の料金表で、後半分を改定後の料金表で計算します。  なお、下水道使用料は、水道の使用量に応じて計算していますが、今回は水道料金だけの改定ですので、現行と変わりません。 県内事業体との料金比較 4人家族の標準使用量30㎥/月の場合 (口径20mm以下、税込、単位=円) 本市(3月まで) 本市(4月から) 県企業庁(平塚市、伊勢原市など) 横浜市 川崎市 横須賀市 三浦市 座間市 小田原市 南足柄市 平均(本市を除く) 2,332 2,862 4,321 5,093 4,179 4,546 5,227 3,622 3,142 2,592 4,090 4月からの水道料金 (口径20mm以下、金額は1か月分、税込、単位=円) 使用水量 8㎥まで 10㎥ 15㎥ 20㎥ 25㎥ 30㎥ 35㎥ 40㎥ 45㎥ 50㎥ 60㎥ 70㎥ 80㎥ 90㎥ 100㎥ 3月まで(家事用) 561 712 1,090 1,468 1,900 2,332 3,034 3,736 4,438 5,140 7,246 9,352 11,458 13,564 15,670 3月まで(業務用) 702 907 1,420 1,933 2,446 2,959 3,715 4,471 5,227 5,983 8,089 10,195 12,301 14,407 16,513 4月から(一般用) 734 918 1,377 1,836 2,349 2,862 3,618 4,374 5,130 5,886 8,100 10,314 12,528 14,742 16,956 メーターごとの基本料金 (使用水量8㎥までの1月あたりの基本料金、税込、単位=円) メーターの口径 20mm以下 25mm 40mm 50mm 基本料金 734 1,198 3,110 5,594 メーターの口径 75mm 100mm 150mm 200mm 基本料金 12,528 20,304 41,904 63,720 ● 問い合わせ 水道業務課 TEL:(83)2111/FAX:(82)6552 E-MAIL:s-gyoumu@city.hadano.kanagawa.jp