大出血時の止血法
問い合わせ番号:10010-0000-0958 更新日:2023年8月15日
一般に体内の血液の20%が急速に失われると出血性ショックという重い状態になり、30%を失えば生命に危険を及ぼすといわれています。したがって、出血量が多いほど、止血手当てを迅速に行う必要があります。出血時の止血法としては、出血部位を直接圧迫する直接圧迫止血法が基本です。
直接圧迫止血法
- 出血部位を確認する。
- きれいなガーゼやハンカチで傷口よりも大きなものを用意し、傷口の上に直接重ねて当て、その上を手で圧迫します。
ポイント
大きな血管からの出血の場合で片手で圧迫しても止血しないときは、両手で体重を乗せながら圧迫止血をします。
注意点
- 止血の手当てを行うときは、感染防止のため血液に直接触れないように注意し、ゴム手袋や、ビニールの買い物袋などを手袋代わりに利用して止血を行います。
- 止血をするために手や足を細いヒモや針金で縛ることは、神経や筋肉を損傷するおそれがあるのでしてはいけません。
- ガーゼやハンカチが出血で濡れてくるのは、出血部位と圧迫部位がずれている、または圧迫する力が足りないためです。
- 刃物などが深く刺さってしまった場合は、抜いてはいけません!刺さった物で止血されているような状態なので、それ以上損傷を悪化させないように周りを清潔なタオルなどで覆い、固定してください。
ショック症状
ショック症状は顔色と呼吸を見て確認します。
- 目は眠そうにうつろになります。
- 表情はぼんやりしています。
- 唇は白っぽいか紫色です。
- 呼吸は速く浅くなります。
- 冷汗が出ます。
- 体はこきざみに震えます。
- 皮膚は青白く冷たくなります。
ショックに対する応急手当(ショック体位)
- 傷病者を水平に寝かせます。
- 両足を15~30cmぐらい高く上げます。
- ネクタイやベルトを緩めます。
- 毛布や衣服をかけて保温します。
- 声をかけて元気づけます。
注意点
頭に怪我のある場合や、足が骨折していて固定していないときは、ショック体位ではなく、仰向け(あおむけ)にしてください。
自分の血液量ってどれくらい? 血液量の求め方
自分の体重(キログラム)×0.08=体に流れる血液量の目安(リットル)
参考:血液量のうちこのくらい出血してしまうと危険
(体重)→(血液量)→(出血性ショック)→(生命の危険)
- 60キログラム→4.8リットル→0.96リットル→1.44リットル
- 50キログラム→4.0リットル→0.8リットル→1.2リットル
- 40キログラム→3.2リットル→0.64リットル→0.96リットル
注意
子どもは体に流れる血液量が少なく、少量の出血でも危険に陥ることもありますのでより早い対応が必要となります。
出血の種類
出血には大きく分けて外出血と内出血の2種類があります。
外出血
外出血とは体の外に出血することで、この場合直接圧迫止血法で止血をしてください。
内出血
内出血は、体の内側に出血をすることで、この場合止血は大変困難です。
軽い打ち身などによる内出血ではなく、高所からの転落や衝突によって、頭や体を強打した場合は大変危険です。
頭、胸やお腹などに大量の出血をしているかもしれません。そのような場合はすぐに救急車の要請をしてください。
このページに関する問い合わせ先
所属課室:消防署 消防管理課 救急救命担当
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