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ヤマビル

問い合わせ番号:10010-0000-0526 更新日:2023年8月8日

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ヤマビルとは

ニホンヤマビル(学名:Haemadipsazeylanicajaponica)は、ミミズやゴカイと同じ環形動物門に属し、ヒル網顎蛭目ヤマビル科に分類されます。

日本国内で、陸棲の吸血性ヒルとしては唯一の種です。

本市では西・上・北・東地区の山間部でヤマビルの目撃情報や吸血被害が起きています。

ヤマビル

形態

  • ヤマビルの体は強い伸縮性があり、体長2~3cmで伸びると5~8cmになります。
  • 引っ張ってもちぎれないほどの弾力性があり、足で踏みつけてもつぶれない強靭な筋肉を持っています。
  • 体表には多くの乳頭突起があり、体温・炭酸ガス・振動・におい・温度などを感じる感覚器があります。
  • 眼点が10個あり、明暗を感知することができ、物の動きもわずかに識別できます。
  • 身体の端部に2つの吸盤をもち、前吸盤と後吸盤を使いシャクトリムシ状に歩行します。移動速度は約1m/分と意外に速いです。
  • 前吸盤の中央に口器があり、口腔内に逆Y字状に3つの顎があります。
  • 顎の縁にはのこぎり様の歯が70~80個並んでおり、歯の間からヒルジンという血液凝固阻止物質を出します。
  • 寿命は1~2年と考えられています。

吸血行動

  • ヤマビルは、歩道の石や葉の裏に潜んで近くを通る野生動物や人に取り付き、吸血しやすい体毛の少ないところにもぐりこみ、柔らかい表皮を3つの顎でY字型に切り、にじみ出る血液を約30分~1時間かけて吸血します。
  • 吸血の際ヒルジンが顎歯の間から分泌されることにより、吸血される動物に痛みはほとんどありません。
  • 一回吸血すると、15ヶ月は吸血せずに生存できます。

生殖と産卵

  • ヤマビルは、十分吸血して体重が0.5g以上になると産卵することができる成体となります。
  • 雌雄同体だが、他の個体との交接が無ければ産卵できないと考えられています。
  • 産卵は5月~10月に多くみられます。

活動期

  • ヤマビルの活動時期は4月~11月で、気温が20度以上の雨か、雨上がりの天候の時に最も活発になります。
  • 気温が上昇する4月下旬から地表にいる個体が増え、6月~7月の梅雨や9月の秋雨の時期に特に活動が活発化し、気温の低い12月~3月は、地表から姿を消し、落ち葉や石の下などに潜んでいます。

吸血被害を防ぐには

個人による対策

野外活動を行う場合は、ヤマビルの活動が盛んな時期(5月~10月頃)・時間帯(晴天・曇天日は朝夕や夜間、降雨時など湿度が高い日は終日)や、ヤマビルが多く出現する場所を知った上で、吸血被害を防ぐ服装をし、忌避剤の使用などの適切な被害対策をとりましょう。

ヤマビル被害に遭わないために

  • 獣道は避け、整備された登山道などを歩く
  • 靴下と靴の隙間などに、ヤマビルよけの薬や濃度20%以上の食塩水をスプレーする
  • ボタンの付いたシャツは避け、シャツの裾はズボンに入れる
  • サンダル・運動靴に半ズボンといった格好で山に行かない。登山靴(くるぶしまで覆えるもの)・長靴・地下足袋を履き、ズボンの裾を靴下に入れる
  • 靴下は、長いもの、網目の細かいものを履く
  • 休憩した後は、体にヤマビルが付いていないか確認する

ヤマビルに血を吸われたら

  • ヤマビルをすぐに取り除くこと。塩や消毒用エタノールをかけたり、火であぶったり、指で引き剥がす
  • ヤマビルはマダニと違い、無理に引き剥がしても歯が皮膚に残ることはありません
  • 引き剥がしたヤマビルは、そのままにすると繁殖し増えてしまうため、塩や薬剤で必ず駆除する
  • 傷口は指でつまんでしっかりと血を押し出す。ヤマビルのヒルジンを出すため。しっかりやらないと血が止まりにくくなります
  • 傷口を水や消毒用エタノールで洗い、抗ヒスタミン剤(虫刺され薬やかゆみ止め薬)を塗り、ばんそうこうを貼る。ばんそうこうは2~3時間ごとに貼りかえる
  • 傷口にはアンモニアを絶対に塗らないこと。傷口を悪化させてしまいます

地域力で進めるヤマビル対策

市では、平成24年度よりヤマビル被害防止対策事業を開始しています。

ヤマビルによる吸血被害と、生息密度の低減、生息域の縮小を図るため、生産組合等農業団体や自治会及び観光事業者等が取り組むヤマビル生息地での環境整備活動(草刈り、落ち葉かき、薬剤散布等)の活動費を補助し、地域や関係団体と協力しながら対策を進めます。

平成27年度ヤマビル被害防止対策事業

ヤマビルに係る環境学習支援事業 はだのエコスクール「ヤマビルってどんな生き物?」

市では、環境基本計画に基づいて小学校等における環境教育を支援するため、「はだのエコスクール」を開催しています。

ヤマビルの生態等に関する授業として、プログラム名「ヤマビルってどんな生き物?」を、ヤマビル研究会代表の谷重和氏を講師に招き、市内小学校等で開催しています。ニホンジカ等に寄生するヤマビルについて、生きているものを見ながら、この不思議な生き物について知ってもらいます。

開催実績

  • 平成26年10月14日 東小学校にて開催
  • 平成28年6月8日 鶴巻小学校にて開催

授業風景

ヤマビル関係リンク

当ページ作成参考資料

ヤマビル対策共同研究報告書(神奈川県)

このページに関する問い合わせ先

所属課室:環境産業部 農業振興課 農業支援・鳥獣対策担当
電話番号:0463-81-7800

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