南地区
草山貞胤
(くさやまさだたね)
 草山貞胤(くさやまさだたね)は、1823年<文政6>に御嶽(みたけ)神社の神主の子として生まれた。36歳で神主職を継いだ頃からたばこ栽培にも関心を持ち、耕作しながら研究改良に努めた。当時、たばこ耕作者は栽培法を秘伝としていたため、品質が均一ではなかった。そこで貞胤は、苗床の改良や正条密植法、木枯らし法<幹干し>による乾燥方法、水車によるたばこ刻み器などを発案した。そして、それを耕作者に伝授し、秦野たばこの評価を高めさせた。また、関東各地から耕作指導を依頼され、たばこの品質改善にも努力した。1905年<明治38>8月に83歳の生涯を閉じた。草山貞胤は、1980年<昭和55>度「かながわの100人」に選ばれている。